前回と前々回でキャッシングとリボ払いについて、その仕組みを紹介しました。
キャッシングとリボ払いは悪い借金の典型であり、使わないことをおすすめしました。
【以前の記事はこちらからどうぞ】


これらを読むと、
借金=悪
のようなイメージになってしまうかもしれません。
しかし、世の中にはいい借金と言われるものも存在します。
それでは、いい借金とは一体何でしょうか?
この記事では、いい借金と悪い借金では何が違うのかについて紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
結論

住宅ローンも借金ですし、
企業も多くは銀行から融資(借金)を受けています。
いい借金と悪い借金とは
お金自体は中立中性で、いいも悪いもありません。
それでは、いい借金と悪い借金とは何でしょうか?
世の中では、個人でも企業でも借金は多く使用されています。
たとえば、個人で言えば住宅ローンはその典型です。
企業にしても、銀行から多くの融資(これも借金)を受けて事業を行っています。
特に企業の借金(融資)は、ビジネスを大きくするために役に立ちます。
これには時間を短縮する効果があります。
どういうことかと言うと、無借金にこだわり自己資金だけでビジネスを行うと、成長するのに時間がかかったり、ビジネスチャンス自体を失ったりする場合があるためです。
前置きが長くなりましたが、いい借金には条件があります。
- 使い道の期待利回りが借金の金利よりも高い
- 借金の金利が充分に低い
- 返済する見込みのある
まず1つ目ですが、金利を払ってでもお金を借りるわけです。
そのため、その金利を上回る利益が得られる見込みが立つのでなければ借金をする意味はありません。
2つ目は借りる側の金利は低ければ低いほど有利になります。
現実的には難しい部分がありますが。
そして3つ目として、借りたお金は確実に返す見込みがなければなりません。
当たり前のことですが、その計画が立っていない借金はいい借金とは言えません。
一方で悪い借金とは、上記の3条件を満たさないものです。
たとえば、リボ払いやキャッシングは
- 使い道は消費や浪費が多く
- 金利が高く
- 返済計画が充分でない場合が多い
ため、いい借金とは対照的なものになります。
そのため、これらについてはこれまでも何度も言っていますが利用しないことをおすすめします。
個人が利用するいい借金とは
それでは、個人が利用するいい借金とは具体的にどんなものがあるでしょうか。
真っ先に思いつくのは「住宅ローン」ですね。
住居については、賃貸か持ち家かという神学論争がありますが、ここでそこには踏み込みません。
個人の価値観や買う場合の物件によるところが大きく、一概に判断できないためです。
住宅ローンを先の3条件に当てはまるか考えてみます。
・使い道の期待利回りが借金の金利よりも高い
⇒ここは基本的に人に貸すわけではないので微妙なところです。
ただ、近隣で同じような物件が賃貸に出されている場合の家賃を参考にするとわかります。
・借金の金利が充分に低い
⇒現状の住宅ローン金利はかなり低い水準です。
固定金利や変動金利など種類はさまざまですが、お金を借りる金利としては充分低いと言えるでしょう。
・返済する見込みのある
⇒住宅ローンを借りる多くの方が会社員や公務員の方だと思います。
企業がこの先35年間安泰とはとても言えません。
しかし、少なくとも現状は定期的な給料収入がある前提のため当面は返す見込みはあると言っていいでしょう。
個人で利用するいい借金でもう1つあるとすれば、「不動産投資」のための借金です。
賃貸できる物件を買って、家賃収入を得る方法は過去から資産形成の手段として利用されてきました。
そのため、物件購入のための費用を借金で賄って投資する方はみえます。
ただし、難しいのは利益を出せる物件を見つける力です。
素人ではいい物件を見つけることが困難な場合が多く、大きなお金が動くため充分に勉強しなくてはなりません。
最後に
借金=悪
というイメージは少しは緩和されたでしょうか。
借金もあくまで手段であって、その使い方が大切です。
特に若い方であれば、自己投資のためや大学へ行くための奨学金などのいい借金と言えるかもしれません。
ただし、どれもあくまで借金ですので、利用する場合は充分に影響を考慮する必要があります。
場合によっては未来の自分に大きな負債を背負わせてしまいますので、気を付けてください。
以上、いい借金と悪い借金についてでした。
使い道の利回りが借金の金利よりも高く
借金の金利が充分に低く
返済する見込みのある借金